セレッソ大阪を去る「日本のモウリーニョ」小菊昭雄監督の軌跡
クラブ一筋27年の道のり
セレッソ大阪の小菊昭雄監督が、今シーズン限りでクラブを去ることが決定しました。
1998年にアルバイトとしてクラブに入り、U-15コーチからキャリアをスタートさせた小菊監督は、27年間にわたってクラブに多大な貢献を続けてきました。
その姿勢は、クラブ愛に満ちたものであり、長年セレッソ大阪の象徴的な存在として多くの人々に愛されてきました。
スカウトから監督へ
スカウト時代には、まだ高校2年生だった香川真司選手を見出し、「彼を獲得しないと一生後悔する」と直談判して入団を実現しました。
その後、コーチとして選手たちを育て、2021年8月に監督に就任。プロ選手経験がない異色の経歴から「日本のモウリーニョ」と呼ばれるまでに至りました。
監督としての実績
監督としての3年半の在任期間中、リーグ戦では46勝28分け40敗の成績を残し、ルヴァンカップでは2度の準優勝を果たしました。
彼の戦術は、攻守にわたる規律あるプレーと前線からの小気味よいプレスを特徴とし、選手たちの能力を最大限に引き出すものでした。
選手たちとの信頼関係も深く、主将の清武弘嗣選手からは「選手の気持ちが一番分かる監督」と評価されています。
新天地・鳥栖へ
小菊監督は今季限りでセレッソ大阪を退き、来季はJ2降格が決まったサガン鳥栖の監督に就任することが決定的となっています。
若手を中心とした人材育成に注力する鳥栖で、その手腕が新たな形で発揮されることが期待されています。
小菊昭雄監督が残したもの
小菊監督がセレッソ大阪で築いた27年間の道のりは、多くの成功と学びに満ちています。
「自己犠牲、ハードワーク」という彼の指導哲学と情熱は、クラブの未来を支える基盤となりました。
新たな挑戦を迎える小菊監督に、これまでの感謝とこれからの活躍へのエールを送ります。
小菊昭雄 プロフィール
基本情報
小菊昭雄(こぎく あきお)は、1975年7月7日に兵庫県神戸市で生まれた現役サッカー指導者です[3]。
身長179センチ、体重70キロで、家族は夫人と1男がいます[5]。
学歴・経歴
滝川第二高等学校、愛知学院大学を卒業後、1998年2月にセレッソ大阪の下部組織コーチとしてアルバイトから始めました[3]。
当初は給料が交通費込みという待遇で、喫茶店でアルバイトをしながら活動していました[3]。
セレッソ大阪での27年
- 1998年~2000年:U-15コーチ
- 2001年:U-12/U-13監督
- 2002年~2005年:スカウト担当
- 2006年~2007年:アシスタントコーチ
- 2008年~2013年:コーチ
- 2021年8月~:トップチーム監督[1]
監督としての実績
監督就任後の3年半で、J1リーグ戦では46勝28分け41敗の成績を残し[2]、
2021年と2022年にはルヴァンカップで準優勝を達成しました[2]。
指導者としての特徴
プロ選手としての経験はないものの、人望や人間力の高さに定評があり、
スカウト時代には香川真司選手の才能を見出すなど、優れた目利きの力も持っています[2]。
ハイプレスなど果敢な守備をベースにしたアグレッシブなサッカーを志向する指導者として知られています[2]。